技術部長挨拶

技術部に期待されること

働き方改革が叫ばれる昨今ですが、その真の狙いは“生産性の向上”の一言に尽きます。持続的に輝く未来づくりに向けて、教育(人材育成)と研究(イノベーション創出)の両面で貢献が求められる大学においても、その強固な基盤を構築するような“術”を各種用意する必要があります。その中で、技の獲得・研鑽・継承を掌りつつ、大学の教育と研究に協力する技術部は貴重な術の1つとして挙げることができ、ここにも生産性の向上が同時に求められます。

研究者となって最初に勤めたのはドイツの研究所でした。ブルーのつなぎや白衣等を纏った部門別のTechnikerと呼ばれる技術専門職員が多数在籍し、研究者らと相談を重ねつつ、独創的な実験器具の製作、精密測定機器の操作、安全管理、設備管理などを担当し、徹底した分業体制が印象的でした。一方で、納得がいかない限りテコでも動かない姿勢は頑固者として一見映りましたが、「あの指摘を受けて良かった…」と思えるケースを何度も経験しました。作業前の打合わせの時間ばかりが消費され、もっと迅速にと、つい日本人的発想で喧嘩もしました。しかし、3年ほど経ったあたりから、決して回り道ではなく、最適解に近づく重要なプロセスであると思うようになり、最終的にドイツ人の生産性の高さを理解するようになりました。自身の業務に対して誇りと自信に満ち溢れた姿は、まさに技術専門職員でした。

現在、日本の多くの国立大学の技術部では、世代交代の問題や多様化する業務内容に応じた組織の見直しなどに直面しています。これらは簡単に解決できる課題ではありませんが、技術部職員それぞれが向上心を持って自らの能力を引き上げていくこと、大学を取り巻く環境の変化の中で、自分たちの役割を効果的にアピールし続けることが、最も大切と思われます。

学内外の多様な要望のもと、たとえ少数精鋭の組織単位であっても、大学の教育と研究、さらに地域貢献を支援する技術者組織として、技術部は一丸となってその期待に応えてまいります。今後とも、一層のご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます

技術部長 柿本健一

2020年4月

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